資金的要件は、「運送事業を始めるための資金が確保できているか」ということですが、どのように資金を計算して、どのようにその資金が確保できていることを証明するのでしょうか。
その試算表は、国交省HPの「一般貨物自動車運送事業の経営許可申請書」に掲載されています。ここからダウンロードし、様式2「事業開始に要する資金及び調達方法」に必要資金の内訳が細かく記載されているので、各費用を埋めていきます。
人件費や車両費はもちろん、燃料費や油脂費、修繕費、保険料、登録免許税などがあり、その合計額が最低資金となり、それ以上を確保している必要があります。
従業員数や車両数、車両は購入かリース(既に所有している分は車両費ゼロ)か、営業所や車庫は自己所有か賃貸かで必要資金の額は大きく異なります。例えば、最低台数の5台で車両や営業所がすべて自己所有の場合でも、最低1500万円は必要となるでしょう。
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この合計金額以上を確保していることを、金融機関の残高証明書や預金通帳で証明することになります。複数の金融機関でも構いませんが、その場合はすべての金融機関の残高証明が必要です。
さらに、資金証明のタイミングは2回あります。1回目が許可申請時で、2回目が「申請後、許可までの期間で運輸局から指定された時期」となります。2回目は資金確保の確認が目的となるため、1回目の金額と同じかそれ以上でなければなりません。
通帳で証明する場合は2回目までの間のすべての時点で確認されますので、目減りすることがないように注意が必要です。運送業許可取得用の口座を作り、申請から許可までの間はその口座に手を付けないようにするのも一考です。
2回目のタイミングは、許可申請後に行われる「法令試験」に合格してから1-2か月後が目安で、運輸局から提出時期を指定されます。